その曲の調性(キー)は、調号を見ればわかるようになっています。
調号が3つや4つ、またはそれ以上ついていたり、さらに臨時記号までたくさんついていたりして譜読みが難しいと思ったら、譜読みをする上でその曲の調性のスケールや和音を意識するようにしていくと、ぐっと楽になります!
調号から調性を判断するのに簡単な覚え方があるので、その覚え方を見てみましょう。
◆調性は全部で24個ある
まず、調性の基本的な知識になりますが、調は全部で24調(長調、短調それぞれ12調ずつ)あります。そして、調号が#で書かれる調と、♭で書かれる調があります。(調によっては#系、♭系どちらの書き方をする場合もあります)
ここでは、それぞれ#系の調、♭系の調としていきます。
以下の表にそれぞれの調性を#系と♭系にまとめました。
※【嬰へ長調と変ト長調】、【嬰ニ短調と変ホ短調】はそれぞれ異名同音同士で、鍵盤上は全く同じ音ですが、曲によって楽譜上では#系、♭系どちらの調でも表記することがあります。それぞれ1つとカウントします。
◆調号の数だけ見てパッと調号の音を判断する
◆調号の音から調性を判断する
〈#系の調の場合の覚え方〉
つまり、この場合は、ソの2度上の音であるラの音が主音となります。
よって、この曲はイ長調だと考えることができます。
〈♭系の調の覚え方〉
では、今度は調号のところにフラットが3個ついている曲があります。さてこの曲は何調でしょう?こちらも一緒に考えていきましょう。
♭系の調の場合は【シミラレソドファ】を左から♭の数だけ読んだものがその曲の調号の音です。♭が3つなら左から読むとシ、ミ、ラになります。
こちらも左から読んだ時に1番最後に来る音に注目してみましょう。一番最後に来るのはラの音ですね。
その音の4度下(正確にいうと完全4度下)の音が主音になります。(4度下の音とは、簡単に言うとドレミファソラシド・・・と並べたときの3つ左隣の音です。)※5度上(4つ右隣)と考えても同じ音になるので、そのように考えてもOKです。
つまりこの場合は、ラの4度下の音であるミの音が主音と考えるのですが、シ、ミ、ラの音に♭の調号がつくので、ミには♭がつきます。つまり、ミ♭が主音ということになります。
ミ♭の音が主音の調は変ホ長調(E♭Major)です。
よって、この曲は変ホ長調だと考えることができます。
以上、#系、♭系の調それぞれの場合の覚え方をご紹介しました。慣れると調号を見ただけですぐに調がわかるようになるのでとても便利です!
ただし、この覚え方をする上で気をつけなければいけないことがあります。それは平行調である可能性もあるということです。
1つの長調につき、必ず同じ調号をもつ1つの短調が存在しており、この調同士の関係を平行調といいます。長調の主音から見て3度下(正確には短3度下)の音が主音になっている短調が平行調です。
例えば、イ長調の平行調は嬰へ短調です。イ長調も、嬰へ短調もどちらも調号は同じなので、#が3つ、ファ、ド、ソです。
ですので、正確に言うと調号に#が3個ついていたら、イ長調 or 嬰へ短調、2つの選択肢があるのですが、その見分け方はまた別項目でお話しします。
とりあえずはまずは長調の方だけでも良いので、調号から調性をパッと判定できるようにしておきましょう!
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ピアニスト/作曲家 梶 双葉
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